2013年6月1日土曜日

ゲームの企画開発プロジェクトに関する考察


昨夜は自宅ゲーム会でした。

PA新作のテストプレイを4回ほど実施。
①テーマとシステムとの整合性
②各パラメーターの適正
③純粋に面白いかどうか(意味ある”遊び”が生じているかどうか)
④致命的な欠陥は無いかどうか

その当たりに特に着目してプレイしていきます。
悩みどころなのが、それぞれを検証するにあたって僕自らが入ってプレイをすると、通常使用以上のバイアスがかかってしまっていないかどうかということ。

すなわち、このゲームのここが面白い!というツボを僕は当然理解していて、それがスッと理解しやすいものからそうでないものまであると思われる。

僕が入らずに説明書を読み、プレイして、そこが伝わるのかどうかという検証も必要になるのだろうけど、実際に自ら入ってプレイすることで得られるデータが開発段階初期では多いと思うわけで、そのあたりの”補正”は覚悟の上での検証となる。

実際、3回くらい回したところでようやく”こちら”の意図が伝わった様で、異様な盛り上がりを見せておりました。
しかし、このゲームを楽しむ方法は”コレ”です!というガイドも善し悪しだよな〜とふと思う。
楽しみ方が決められていると、ヘビーユーザーにとっては可能性の空間を探査するやりがは減る可能性が高いが、カジュアルユーザーにとっては”わかりやすさ”が増して入りやすくなる可能性も高まると思われる。

ここでふと、ユーザーによる目的の違いを考察してみる。
ヘビーユーザー:ゲーム毎にとりえる様々な戦略の中から自分なりの最適解を見出だして試し、勝利を目指す
カジュアルユーザー:一緒にゲームをする友人と楽しい時間を過ごす

ゲーム開発の出発点として、ターゲットを決めるというのは非常に重要なことだと改めて思う。

着想は、身の回りのふとしたこと、それこそ新聞記事、良さげなコンポーネントあたりから来ることが多いけど、ゲームの企画開発という長期戦なプロジェクトを発動させるのなら、自分としては拠り所となるターゲット設定、コンセプト設定、ここは押さえておきたいところ。

ゲームの企画開発の流れは、人それぞれで、企画毎に違ってくると思うけど、理論的なプロセスの切り分けの1つとして、以下が考えられる。

第一フェイズ
①ターゲット設定
②コンセプト設定
---
第二フェイズ
③テーマ選定
④基幹システム設計
⑤主要要素間のフロー設計
⑥各要素間のインタラクティブ設計
⑦システム調整
⑧テストプレイ(⑦にフィードバック)
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第三フェイズ
⑨コンポーネント設計
⑩アートワーク製作
⑪アセンブリ
⑫試作

実に壮大なプロジェクトと言える。

気持ちとしては、どうしても⑨とか⑩に突っ走りたい時もあるけど、実際にはシステムとコンセプトに対して整合性のとれたコンポーネントにしたいと思う。
かといってその欲求を抑えるのではなく、それはそれでアウトプットして蓄積しておく。

ルールズオブプレイにも”繰り返しによるデザイン”とある通り、メインとなるのはやはり⑧テストプレイ。
新しいゲームを作るにあたって、④基幹システム(ゲームの中核となる斬新で面白いアイディア)の発案が第1の壁。⑧テストプレイでどこまで検証し切れるかが第2の壁だと感じる。後者は非常に時間がかかる・・・

それを制限するのが、いつまでに作るかという目標設定。
これを設けること、あるいは設けさせられることは、プロジェクト全体に時間軸を通して設定出来るので良い反面、どこまでも高め続けたいシステムにある種の妥協点を設けなければならないのが辛いところ。

これは恐らくゲームに限ったことではないでしょうね。

こんなことを考えながら、今日はゆっくりと昨日のゲームのフィードバックをしようと思います。

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